大腸癌は治療から予防の時代へ。

大腸癌はポリープから発生します。ポリープの段階で、内視鏡で切除してしまえば、大腸癌は100%予防できることが分子生物学的に証明されています

前癌病変の半分は見逃され、検査の1年後に700人に一人に大腸癌が見つかる
 しかし明らかになったことは・・・指導的施設でも重大な見落としが多いという現実でした。定期的な大腸内視鏡により大腸癌死亡率は半分になると報告されています。つまり、最終的に危険なポリープの半分が見逃されている訳です。日本の指導的施設では「700人に1人の割合で大腸癌が見落とされる」と報告されました。米国でも、同じような結果が報告されています.。一方「精密な内視鏡を施行すれば大腸癌の見落としは4万人に1人になる」と東欧の内視鏡・後進国ポーランドより報告されました。

つまり東京やNew Yorkの「内視鏡先進国の専門医」の見落としが、東欧の片田舎の60倍も多いのです。なぜか?・・・・・先進国では大腸検査の件数が多すぎるため「品質の担保」が難しくなるという事態が起きているのです。



「腺腫発見率」で医師の技術レベルが判る。「抜去(=観察)時間」で、どれだけ丁寧な検査がされたかが判る。

大腸内視鏡では、ほとんどの方にポリープが見つかりますが、危険の高いポリープ(=腺腫)に限定した「腺腫発見率」は医師の診断技術の指標になります(腺腫発見率と癌の見落とし率が反比例することが臨床研究で証明されています)
最低ラインとして35%以上が望ましいとされていますが、当院の最近の検査で算出した「腺腫発見率」を定期的に公開しています。( 資料;定期更新中)

内視鏡の観察時間とは「盲腸から肛門までの抜去時間」です。実は「内視鏡の挿入」の間は、ほとんど観察はできません(挿入時間は当然、短い方が良い訳です。)

しかし「抜去時間」は長いほど検査の精度が高くなります。 どんなに高い技術を持った名医でも、時間をかけなければ精度は大きく落ちます。(最低ラインとして6分以上をかけるべきとされています。)

 <この問題への当院の取り組み>
日本では検査を希望される方が非常に多いため、専門病院では一人の医師が1時間に4〜5人の検査を施行するのが普通です。
当院では1検査枠に30分の時間を当て、観察(=抜去)時間を記録した写真を患者さんにお渡ししています。 
サンプル:実際の検査の模様
       
       FLASH アニメで解説します(アニメの再生にはFLAH Player が必要です)


この情報開示により患者さんは「腺腫発見率〜%の医師が〜分間、観察した」という数値で、自分の受けた検査の精度を知ることができます。単純ですが、これは非常に価値のあることです。万が一「見落としと思われる医療過誤」が起きた場合は、弁護士、他の専門医に提供される最も重要な情報(証拠)となるからです。


  更に精度の高い検査を希望される方へ・・・・・・
最近、欧米では大腸内視鏡の「品質保証」の議論が盛んです。これは「医師が高精度の検査をすれば、数年間は癌にならないはずだから、保証をしなければならない」という意味です。このような保証付帯型の特別オプションも用意しています。 詳しくは、こちらをご覧下さい・・・・・・・




当院の目指す「精密治療型」大腸内視鏡
大腸内視鏡には二つのスタイル(方向性)があります。
一つは短時間で大量処理を目指す方向で「低リスク病変」を治療対象から除外します。これは全体の効率という点では、優れた方法です。
そして、もう一つは時間をかけて「低リスク病変」も治療対象にするスタイルです。

「低リスク病変」も治療対象にするのが当院の方針です。
なぜか?過去に
「低リスクとされ放置された病変が実は高リスクだった」という医学の過ちがあったからです。
そしてもう一つの理由は、 高精度の治療をおこない、検査の再検査間隔を延長するというのが今日の海外の主流の意見だからです。

 
<超微小病変の例> 右はカルチノイド(悪性)、左は高度異型腺腫(癌化の一歩手前の段階)で、サイズは、いずれも2ミリ以下。


偶発症(出血、穿孔)ゼロのポリープ切除
海外で「精密治療型」が主流になった背景には「偶発症ゼロのポリープ切除法(コールド法)」の開発があります。この方法では、入院の必要も無いため、医療費の大幅な節約が可能となります。当院でも積極的に、この方法を採用しています。