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ピロリ菌感染経路

感染するのは小児期
幼児期(まだ免疫力が弱いときに)に汚染された水、食べ物、唾液から感染すると予想されています。成人になってからの感染は一時的な症状は出ますが自然治癒(免疫による排除)することが多いようです

感染率
世界的に見て開発途上国が多く先進国は少ないです。日本では高齢者は感染率が高く(7〜8割)若い人には少ない(2〜3割)です。

ピロリ菌の感染ルートは?
・・・完全には解明されておらず複数の相反する説、データの報告があります。主に4つのルートが疑れており、開発途上国では(1)が、日本ではおそらく(2)〜(4)が主ルートと推測されています。重要なことは・・・胃の中に菌がいる方は口腔内にも菌がいると言う事実です

(1)糞口感染・・・・感染者便中にはピロリ菌が検出されます。水洗トイレの普及していない開発途上国の主ルートと思われます。井戸水を介した感染か「ハエ」「ゴキブリ」などが媒介になっている感染との説が出ています。

(2)家族内感染(口〜口感染)・・・・「母親から子への感染」「父親から子への感染」「兄弟同士の感染」など全て確認されています。(菌の遺伝子タイプを調べることで証明されます)。口腔内(唾液)からピロリ菌が検出されます。これに対し「夫婦間の感染」は稀とされています。上記のように感染するのは主に子供だからです。親子間のキスや家族一緒の食事が実は「口〜口」感染の原因なのかもしれません。

(3)施設内感染・・・・保育所・幼稚園での小児の集団生活が感染源という説もあります。

(4)医療感染・・・・・消毒の不十分な医療行為(胃カメラ、歯科治療など)が原因でピロリ菌が感染する危険が指摘されています。これは血液製剤、予防接種が原因でC型肝炎が流行した問題に似ています。

胃癌は世代間の伝染病
胃癌は家系解析(Linkage Analysisi)から「遺伝性の無い癌」とされています。しかし、実際には「胃癌の多い家系」が良く見られます。このような場合はピロリ菌が家族内感染した可能性が指摘されています。「胃癌の本質は伝染病であり」ピロリ菌陽性者は次世代(子、孫)への感染を遮断する責任があると言えます。

ピロリ菌が見つかった方には
(1)まず同居している小児への感染検査(便検査がいいでしょう)を勧めます

(2)感染阻止の 第一は除菌ですが、「薬を飲むのは、どうも・・・」という方は「口〜口」感染の原因となる行為は慎むべきでしょう。具体的には陽性者は次世代とのキス・同じ皿での会食などは控えるべきです。