メトホルミンについて
(1)現状では癌予防効果のエビデンスは、アスピリンと比較すると、「少ない」と言えます。詳しくは「ASAMET」をお読み下さい。
(2)また、アスピリンと異なり「乳酸アシドーシス」という死亡率の高い副作用が起きえます。私(平成元年卒業)が研修医だった頃は、メトホルミンは「危険なので処方してはいけない」というのが教科書の記載でした。「市場から消える」だろうと皆が予想していました・・・・
現在では、メトホルミンが如何に恐ろしい薬か、分子生物学的に解明されています。AMPKという分子を刺激しmTORという分子を抑制し細胞を「飢餓状態」にし死に至らしめます。
そして、この特性こそが重要な癌予防効果になります。当に「毒を以て毒を制す」薬剤と言えます。
詳しくは「老化と癌予防」「栄養過剰と癌」「癌予防薬が癌の原因になる」をお読みください。その他、当院HPの「大腸癌最新情報」⇒「項目別リスト」⇒「ポリープの薬物治療」「アスピリン・メトホルミン」もお読みください。
以上を踏まえ、メトホルミンは、自己責任で副作用の管理のできる方に限定してお渡しします。アスピリンの処方と同じ方針です。かかりつけの先生が出していただけるなら、それがベストであり、当院から受け取るのは「最後の手段」と考えてください。 具体的には
に限定します
- 医師、看護師、薬剤師の方
- 身内に医師、看護師、薬剤師の方がいて、相談できる方
- 御自分で情報を集め十分に勉強して上記と同等の知識をもっている方
乳酸アシドーシスは、空腹時や体調不良時にメトホルミンを服用すると発症します。このような場合(食欲の無い日、脱水、発熱、病気の日=Sick Day、過度の飲酒時)には中止することが肝要です。また肝臓や腎臓に病気のある方は服用できません。高齢者は副作用が出やすいです。その他にも「ヨード造影剤使用の禁止」など服用の注意事項は、多くありますが詳細は添付文書をお読みください。
お渡しするのは「第一三共 メトホルミン 250mg錠」で、一箱(100錠入り)X5箱=500錠です。
1日1錠の服用になります。アスピリンを、1箱(500錠)でお渡ししているのでASAMETとして併用・服用し、1〜2年の内視鏡検査毎に、薬を受け取る、という流れを想定しています。
1錠=10円で、原価は5千円になります。これに手数料を上乗せして、7000円(+消費税)でのお渡しになります
入荷する必要がありますので、希望される方は、メールで「メトホルミン希望。〜日に、取りに行きます」と連絡して下さい。
2020年〜2021年かけて、メトホルミンの自主回収騒動がありました(厚労省記事)。調査の結果、日医工、東和薬品、日本ジェネリック株式会社、大日本住友製薬の4社の製品が自主回収となりましたが、第一三共の製品については、現時点では自主回収の情報はありません。もし、将来、自主回収という事態になった場合は、錠剤を破棄してください。返金の手続きはいたしませんので、御了解下さい。。