微少ポリープを放置しない

これは前項の「切除ポリープ数の増加」と表裏一体の話になります

微少ポリープが癌である可能性は低いため、医師は時間が無いと微小病変を放置します

可能性は低いのですが、微小病変の中にも危険性の高い病変がまぎれていることもあります(下図)

極力、微小病変も切除することが内視鏡後・大腸癌の可能性を下げます

それには「長い抜去(観察)時間」が必要な訳です



1ミリの高度異型腺腫(癌化の直前の病変)

微小病変を切除せず長期的な観察をすればどうなるか?
通常はそのような研究は困難です。しかしそのような「人体実験」に近い報告がドイツから2012年にあり注目されました。155名の高齢者に大腸内視鏡を行い「5ミリ以下の腺腫を認めたが患者は高齢であり、切除は不要」と判断し放置して・・・・・その後、患者さんは、予測よりも長生きして以前、腺腫を放置した場所に大腸癌が多数例に見つかったという報告でした。