腸管を伸展しながら観察(Optimal distention=ベストな腸管の拡張)
大腸内視鏡の挿入は「腸管を伸展させずに短縮したまま」が基本です。この挿入が、最も苦痛が少なく、挿入成功率が高くなります(参考資料 他院失敗例の当院再検査)
しかし、抜去時(観察時)は、話が全く逆になります。「腸管を伸展させずに短縮したまま」では十分な観察はできませんから、十分な伸展(Optimal distention)が必要です
これは多少の不快感(お腹の膨満感)を伴います。この不快感は十分に許容できるレベルであり、「内視鏡を抜く時は、お腹が多少、張った」と患者さんが感じるのは、むしろ高精度検査の重要な証拠となります。
Optimal distentionが難しい場所は、大抵の場合、上図の赤い部分です。そして、これが内視鏡後・大腸癌の好発部位(死角の出来易い部位)です。