補償システムの詳細

大腸癌の診断確定が当院以外の医療機関でもお支払いします

大腸癌が診断された検査日が保証対象期間になります(検査を予約した日ではありません)。また、他医療機関で大腸癌が診断された場合は速やかに当院に御連絡ください。当院にて至急に内視鏡を施行し診断に間違いがないことを確認の上、お支払いとなります。「なぜ予防の失敗が起きたのか?」を極力、解明します。これは大腸癌検診の質の向上に重要であるだけでなく患者さん自身にとっても、今後の再発防止のため極めて有益な情報となります。

補償対象は「内視鏡で予防できる大腸癌」だけです。「内視鏡で予防できない特殊な癌」は対象外です。
ほとんどの大腸癌(腺癌)は補償対象ですが、極めて稀にポリープとは全く関係の無い稀な特殊な大腸の悪性腫瘍(未分化癌、悪性リンパ腫、カルチノイド、肉腫、GIST、コンジローマや複雑痔ろうに合併した肛門癌、転移性の癌)もあります。これらは補償対象ではありません。また、虫垂内に発生した癌、小腸の癌も補償対象となりません。虫垂内、小腸は内視鏡では十分に観察できないからです。尚、回盲弁は小腸として扱います。これらの区別は通常は医学的に容易です。

補償対象は「外科手術の必要な浸潤性大腸癌」だけです。「内視鏡で根治できる超早期癌」は対象外です。
内視鏡で根治できる「粘膜内癌、粘膜下層微小浸潤癌」は対象ではありません。「超早期」の定義は全て大腸癌取り扱い規約に明記されており専門家で見解が分かれることは、ありません。

法的には「無過失補償」という制度になります
補償をお支払いするのは「医師が過失により見落としをしました」と法的な責任を認めます、という意味ではありません。
医師の過失が無くても、医師の技術を超えた不可抗力の事態にも補償をする、という意味です。このような考えを「無過失補償制度」と言います。
他の例として、お産の時に赤ちゃんに重大な障害が起きてしまった場合に産科医に過失が無くても、補償をするという制度が導入されています。
また、この補償を受け取ったら「示談したと見なされ患者さんは損害賠償訴訟を起こせない」という制限も、全くありません。患者さんは当院の検査に納得いかなければ損害賠償訴訟を起こす当然の権利があります。



ランク分けの元になるポリープの数(カウント)について(医師向け)
以下は医学の専門の話になります。ここは患者さんのための記述というよりも他の大腸内視鏡の専門家がこのページを読んで当院のシステムを評価・批判するための記述です。
基本的な方針として
「異時性大腸癌の予測因子」となるものをカウントの対象にします
腺腫は全て、微小な物も1個としてカウントします。
鋸歯状ポリープ、過形成ポリープの取り扱いは米国消化器病学会(AGA)のガイドラインに従います。盲腸〜下行の病変は全て、腺腫と同じ扱いとし、微小でも1個としてカウントします。右側大腸の過形成ポリープ(Proximal Hyper)は微小な物でも異時性大腸癌の予測因子になるという報告もあり、これは妥当な判断と考えます。直腸、S字は5ミリ以上は腺腫と同じ扱いとし、5ミリ以下の場合は「3個で1個」としてカウントします。これは直腸、S字の微少過形成も多発する場合は異時性大腸癌の予測因子であると考えるからです。直腸の過形成が直腸癌の前駆であることは、ほぼ間違いないでしょうし(昭和大学グループの報告INTESTINE Vol.14 No.6(2-1))、直接、癌化する可能性が低くても、多発する直腸の過形成ポリープはゲノム不安定性の表れ(極端な例がstudded rectumでMYH associated polyposisに合併します)ですから、これを異時性大腸癌の危険因子とするのは妥当な判断と考えます。
脂肪腫、炎症性ポリープ、elongated Mucosal Tagなどはカウントしませんが、Juvenile polyp ,IFPは腺腫と同じく1個としてカウントします。ここは異論がある点ですが、これらが前癌病変という意味ではなく、これらの病変は異時性大腸癌の危険因子であると判断するからです。これはIntaerval Cancer自験例解析より得た自論です。細胞分裂の亢進、ゲノムの不安定性を反映していると考えます。