PCCRC-Rateは以下の式で計算されます

内視鏡後・大腸癌は前回検査から3年以内の癌が対象です。

癌は手術の必要な浸潤癌のみを対象にします。内視鏡で根治される早期の癌(粘膜内癌)は含みません

全大腸癌=「新規大腸癌」+「内視鏡後・大腸癌」ですが、いずれも自施設で発見された癌のみを対象にします。他施設で見つかり、治療目的で紹介された癌は含みません。ここを厳密にしないと大学病院などは「他施設で見つかり、紹介された癌」が多いために分母が大きくなります。しかし、ここを厳密にしないで統計を取っている施設も多いです。

PCCRC-Rateは広く汎用される指標なのですが、以下の理由から重大な欠陥があります

PCCRC-Rateは過去に2度以上検査を受けた方を調査するRetrospective法で算出されます。Retrospective調査は「PCCRCが表面化しにくく、かなり過小評価される」と考えます。PCCRCは過長・癒着で挿入の難しい症例に出易いからです(つまり患者さんが医師を変える事が多い)。実際、当院で見つかる他医療機関のPCCRCは、ほぼ全て挿入困難例です。



またPCCRC-Rateは、公正性に欠けるとも考えます。癌の紹介患者の多い大学病院や新患の多い新規開業医、腕の悪い医師(リピーターが少ない)は、分母(新規大腸癌)が相対的に多く、当院のようなリピーターの割合が多い施設は分母が小さくなるからです。この点では腺腫発見率が最も公正なQuality Indicatorと考えます。

PCCRC-Rateには多くの除外規定がありますが、「除外規定を適応したRetrospective調査」には科学的価値は無いと考えます。多くの論文で使われる除外規定を適応すると当院のPCCRC-Rateは10年以上「ゼロ」ですが意味の無い数字と思っています。除外規定については「大腸癌が見つかってから後で決める」べきではなく「内視鏡検査直後に決めて患者さんに告知すべき」であり、その条件でProspective調査をしないと科学的とは言えません。当院の補償システムはこの方針になります。