大腸癌最新情報

2年間で600倍に増加した(?)SPS症候群olicy&

以前は過形成ポリープは癌化しないと思われていました。
典型的な過形成ポリープ(良性)

しかし、(1)大きくなるとSSAPという病変に変わる(2)SSAPは平坦で見つけにくいが早期に転移する悪性度の高い癌の元であることが解り、重視されるようになりました。
癌化したSSAP(微少浸潤癌)


過形成ポリープが多発するSPS症候群という病態があります。(1)大腸癌になり易い(2)大腸以外の全身の癌になり易い
・・・という特徴があります。

2013年に「SPSの頻度は0.014%」と報告されました。
一方、2015年には、「色素散布をして精密観察をするとSPSの頻度は8.4%になる」と報告されました

つまり600倍も発見頻度が違う訳です。

これは過形成ポリープは平坦で正常粘膜と区別がつきにくく、青い色素を使わないと見つけにくいからです(この色素が人体に無害か?はこちらをお読みください

海外でもSPSをSilent killerと呼ぶ論文があり「見落とされている場合が多い」と警鐘を鳴らしています。


複数の報告から「SPS.SSAPの最大の原因はタバコ」と結論されています(2019年レビュー)。禁煙をすると5年後からリスクは下がるようです。