以前、ペースメーカーや電気刺激で便通を改善する研究を紹介しましたが、更に進んだ研究が香港から報告されました(最新のNature)。

Submucosal electronics for long-term in situ diagnosis and therapeutics of gastrointestinal diseases

「やわらかい電子回路」で胃腸の病気を治す

•     内視鏡で胃腸の粘膜下に柔らかい電子回路を埋め込みます。
•     センサーで腸の動きをモニターしながら
•     適度な電気刺激を与え、腸の動きを整えます。
•     体外からワイヤレス給電され
•     不要になったら、内視鏡で取り出せます。

どのように応用されるか?

•     胃腸の動きの改善
•     pHセンサー併用で逆流性食道炎の治療
•     炎症センサー併用で大腸炎の治療

などが動物実験で成功し人への応用準備が進んでいる段階です

日本がリードする「柔らかい電子回路」

本研究の核心は「ゴムのように柔らかい電子回路」です。腸は常に動いているので、硬いと壊れてしまいます。これは東大の染谷博士が世界的権威で、東レなど日本企業がトップでした。また内視鏡も日本がトップですから、いわば「日本の十八番」で香港が突然、トップに出た訳です。

なぜ香港が?

中国は香港と深センを合併し巨大IT都市にする構想を立上げ、国の威信をかけて「香港・深セン」に投資をして来ました。それが今回の成果になったと言われています。

 

中国は同様の開発計画を台湾にも用意しているようです。台湾の世界最高の半導体技術に中国の「豊富な資金と人」を流入させる訳です。

台湾有事を巡る議論が、かまびすしいですが、科学技術では、もう「開戦」している訳です。

 

 

【文責】 本郷メディカルクリニック 院長 鈴木雄久