「不完全切除」をゼロにするExtend Cold法
日常的に施行されているポリープ切除の7%〜21%が「不完全切除」であるという報告があります(文献)
更に・・・内視鏡後・大腸癌の20%が、(見落としでは無くて)ポリープの「不完全切除」が原因であろうという報告もあります(文献)
電気メスを使用しないコールド法は「焼かない」ために、切除範囲が小さいと遺残・再発が必発です。
遺残・再発をゼロにするために「十分に周囲を大きく切除する必要」があります(「Extended Cold法」と呼ばれます)
Extended Cold法法で切除された検体は「目玉焼き」のようになります。「黄身」が病変で、「白み」が周囲の正常組織(余白、マージン)です。
腫瘍の取り残しを防ぐために「白み(余白)の大きな目玉焼き」にすることが、最大のポイントです。
手抜きCold法の流行
Cold法は「電気メスを使う方法に比べて、短時間で終了し傷も小さい」と考えている医師が少なくありません。そのような「手抜き切除」は、ほぼ確実に再発します。そして不完全切除後の再発病変は癌化の危険が高いことも報告されています。
実は「手抜きCold法の流行による内視鏡後・大腸癌」は最近、国内外の専門家で非常に、問題視されています(「Cold polypectomy の功罪と展望」2019年・日本内視鏡学会、2018年海外文献)