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事故のあらまし
大腸内視鏡でポリープを切除した際に穿孔し緊急手術に
60歳 男性,内視鏡で肝臓の近くの大腸の屈曲したところに3cmほどの平坦なポリープがあり。入院の上,内視鏡による切除がおこなわれた。屈曲した場所にあるため,なかなか切除できず,処置は1時間以上におよんだ。手術直後は特になんともなく次の日,食事を開始した。夜間,激しい痛みのため緊急手術となった。ポリープ切除部に1cmほどの穴が開き,便が腹腔内にもれて腹膜炎を起こしていた。穴のところを局所切除し,手術を終了した。10日後,無事退院した。

なぜ事故が起きたか?
大腸のポリープには隆起型と平坦型があります。(下図)。 隆起型の切除は「出っ張りのあるこぶ」を切除しますから危険性はありません。しかし,平坦型の切除は腸の壁自体に傷を作ることになりますから,技術的に数段,難しく慎重に操作しないとこのような穿孔事故をおこすことになります。
大腸内視鏡で穿孔
大腸内視鏡で穿孔2 大腸内視鏡で穿孔3 大腸内視鏡で穿孔4 大腸内視鏡で穿孔5  
  隆起型ポリープの切除    

平坦型大腸ポリープの大腸内視鏡切除1 平坦型大腸ポリープの大腸内視鏡切除2 平坦型大腸ポリープの大腸内視鏡切除 平坦型大腸ポリープの大腸内視鏡切除 平坦型大腸ポリープの大腸内視鏡切除 平坦型大腸ポリープの大腸内視鏡切除6
  平坦型ポリープの切除    

 

  大腸ポリープの大腸内視鏡切除1 平坦型大腸ポリープの大腸内視鏡切除7
  隆起型ポリープ 平坦型ポリープ

解説
直ちに「平坦型ポリープの切除は危険だから受けない」と考えるのは得策ではありません。
平坦型ポリープは隆起型に比べ,「癌化しやすく,癌化した場合は短期間のうちに下に浸潤し転移しやすい」ことがわかっています。平坦型こそ積極的に内視鏡切除すべき病変なのです。

このタイプの事故は残念ながら無くなる事はありません。最近は以前でしたら,開腹手術していたような大きな平坦型も内視鏡で切除するようになってきました(内視鏡医の外科への挑戦とも言われます)。開腹手術では1ヶ月の入院が必要なのが内視鏡なら4〜5日ですみます。恩恵を受ける方が増えているのですが同時に,穿孔事故も増えています。

アドバイス
(1)平坦型は経験の多い専門医にお願いする (2)平坦型の切除の前に危険性について医師に十分な説明を求める (3)切除後,お腹の痛みがあったら食事を一切しないですぐに医師に連絡する(4)そして,万が一の場合・・・・・医師が迅速,親身な対応をとらなかったら訴訟も検討しましょう

 

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