時間軸を入れてポリープのリスクを考える
通常は「ポリープの数・大きさ・悪性度」でリスクが診断されます。つまり「ワン・ポイントの情報」です
しかし「時間の軸(早さ)」も入れて考える必要があります
つまり本当に危険なのは「大きなポリープ」ではなくて「(進行が)早いポリープ」だからです
例を挙げますと
(1)75歳のAさんは、生涯初めての内視鏡で2cmのポリープが1個見つかった。一部、癌化していたが切除し、根治した。1年後の検査でポリープはゼロだった
(2)40歳のBさんは生涯初めての内視鏡で1cm以下の良性ポリープが5個見つかった。全て切除し、根治した。1年後の検査で再びポリープが3個見つかった
今後、癌が出る危険はBさんの方がAさんよりも高いのではないか?というのが「時間軸(早さ)を考慮したリスク判断」です
しかし雑な検査では「Bさんは最初の検査で見落としがあったのだろう」と判断されます
高精度検査を施行して初めて「Bさんは早い体質=非常に危険」であることが解る訳です