内視鏡検査自体はバリウム検査のように放射線を使う訳ではありませんから、影響 は全くありません 。問題は・・・・・・使用した薬剤ですが、次の2つです
(1)腸の動きを止める薬、ブスコパン 使用量 20mg(2) ドルミカム 使用量 0.5mg

・・・さて、妊娠中の安全性で考えると、一般に薬剤は3つに区分されます

第1グループ:催奇形性が、過去のデータ(臨床報告や動物実験)より証明さ れている薬で、妊娠初期に投与された場合は中絶を勧めるべきとされている 薬。テトラサイクリン(抗生物質)、フェノバール(てんかんの薬)、抗がん 剤などが有名です。

第2グループ:催奇形性が、過去のデータより証明されているわけではない。 直接、遺伝子に作用する効果はない。しかし、胎盤を通過することが確認され ており、胎児への安全性が証明されてもいないので「妊娠中は投与すべきでは ない」とされている薬

第3グループ:胎盤を通過しないことが確認されている(妊娠中も問題なく使 用できる)薬。

現実問題として、第1グループ、第3グループの薬は数える程しかなく、大部 分の薬は第2グループになります。今回使用したブスコパン、、ドルミカム も、そうです。催奇形性が、過去のデータより証明されているわけではありま せん。妊娠動物に投与する実験で催奇形性が、証明された場合は、通常は薬剤 の使用説明書に記載されますが、そのような記載はありません。しかし、いず れも胎盤を通過することがわかっており胎児への何らかの影響が出る可能性が あり「妊娠中は投与すべきではない」と記載されています。しかし、妊娠初期 に投与された場合に中絶を勧めるべきか、その必要が無いかについては、記載 はありません。催奇形性の可能性は誰にもわかりません。
私にも2人子供がおり幸い障害はありませんが生まれるときは夫婦で神に祈りました。子供に障害が出た場合は、一生の問題になりますから、その可能性はたとえ何 万分の1でも軽々しくは無視は出来ません。現実
的には、今の妊娠を中断した場合の母体 の負担、次にすぐに子供がつくれるか、どうか、などの点をご夫婦で相談して 決めていただくしかありません

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