ステリスのシステムを簡単に解説します。
まず、合理的に洗浄・消毒を行えるように不潔領域(シンク)から清潔領域(保管庫)まで、直線的に消毒システムを配置しています

(1)まず、洗剤による手洗いとチャンネル内ブラッシング。この原始的なステップが実はとても大事です汚れが固まると消毒薬が効きません(バイオフイルム)このステップの要は検査終了後、時間をおかないで、すぐに洗浄することです
(2) 次に3つの消毒薬のうち「細菌に最強」とされている過酢酸で消毒します。ここの要は使用回数が増えると消毒液の効果が半減することです。消毒液を毎日(検査20〜30件ごとに)、新品に交換して最高の状態を維持しています。
(3) 次に「効果が確実でFDAなど、国際的に正式認定されている」フタラールで消毒します(12分浸潤)。ここの要も過酢酸と同じで、消毒液を毎日(検査20〜30件ごとに)、新品に交換して最高の状態を維持しています。
(4) 次に「消毒効果は3つの中では一番弱いが、残留しても全く無害」な酸性水で「リンス消毒」します。ここの要は(1)自動洗浄機を使わない(2)内視鏡挿入直前に消毒をおこなう(3)酸性水は造りたての新品を使うことです。
(5) ここまで徹底しても・・・実は感染を皆無にできません。「内視鏡機械周辺部、医師の検査着などの消毒の盲点」があるからです。従来、軽視されていた、これらの盲点を神経質なまでに徹底的に洗い出します