2024年、漸く全国の大腸内視鏡専門医が待った Japan Polyp Studyの最終報告がでました。
これに先立ち2014年のDDWで「1年後のPCCRCの頻度が1/700」と報告されていました

この発表(ポスター)はこちらです。

この4名の方を除外し、その後の長期追跡が以下です
最終的に4+4=8名のPCCRCが出たという結果です
大腸内視鏡は平均2.8年ごとに行われたようです

「大腸癌の発生を86%減少させた」と日本の大腸内視鏡の有効性を謳っているのですが・・
問題は「脱落者」が多すぎる点です
最初に4752名の参加者でスタートしたものの「2回目の内視鏡」を受けた人は2787名に減少し、「3年後の3回目」では1895名になり最後は数十名になりました。患者さんは「忙しいから今年は止めよう」「~病院が評判がいいから、そこで受けてみよう」「研究で決められた時期ではないが心配なので、他で早めに受けよう」などの理由で臨床研究から脱落する訳です。
「内視鏡後・大腸癌」を調査するためには数千人規模の患者さんが必要であり数百人規模の母集団で「PCCRCが減少した」と主張するのは無理があります
これに対して当院の「精度保証システム」では「追跡調査から脱落する方」は皆無ですから、大規模臨床研究としても重要な意義がある訳です
いずれにせよ、このような「少ない母集団でも8名のPCCRCが出た」「3年毎の内視鏡を施行してもPCCRCをゼロにできなかった」ことが日本の内視鏡の実態です
当院の「1年間大腸内視鏡件数」と大体、同じ数の母集団から8名のPCCRCが出た訳ですが
当院の「精度保証内視鏡」は9420人の患者さん(うち新患の方は2975名)で、「4年毎の内視鏡」でPCCRC=ゼロを達成しています。これが、いかに高精度かご理解いただけると思います
また上記グラフのコントロール(比較対象)は理論的な数字です。計算上の予測値と比較して効果を謳っても患者さんには「関係の無い話」です。
当院の「精度保証システム」は「個々の患者さんにとって意味のある現実的な数字」です