Radの最終日=7/27  従ってRadとChemoの「同時投与」を維持するためには

(1)1クール目と同じプロトコルなら
14日前=7/14開始が限界
(2)1日のTS-1を120mg⇒150mgに増量(添付文書上の上限量)
投与期間が11日間に短縮するので11日前=7/17開始が限界。しかし日曜なので7/18になる
(3)TS-1⇒5-FU点滴に変更(補足A)
投与期間が4日間に短縮するので4日前=7/24開始が限界

(4)CDDP/5FU⇒CDDP/Docetaxelに変更(補足B)
投与は1日で済むので十分な休薬期間が確保できる

補足A TS-1と5-FU点滴では、どちらが骨髄抑制が強いか?
Ts-1の添付文書には「本剤は従来の経口フルオロウラシル系薬剤とは投与制限毒性(Dose Limiting Toxicity、 DLT)が骨髄抑制という点で異なり」とあるが文献が無い。また5-FU点滴との比較は記載が無い。

食道癌でTS-1と5-FU点滴の比較をした報告は無い。大腸癌・胃癌の化学療法(放射線無し)で比較した報告が幾つかある。いずれも「TS-1の方が骨髄抑制が少ない」と結論している

補足B CDDP/DocetaxelによるCCRT
「従来のCDDP/5FU+Radより効果が高いが副作用は同程度」という報告が出てきている。



ネダブラチン+TS1によるCCR 試験が進行中

ネダ vs シス


2017年のメタ解析で食道癌で「効果に差は無い。吐き気、腎傷害がネダの方が軽い」と結論されてネダの推奨となった



2018年 咽頭癌 ネダとシスの比較
 有効性に差は無し。吐き気はシスの方が多い。聴力障害はシスが多い。血小板減少はネダの方が多い

 2021年 子宮癌だが やはりネダの方が血小板減少が多い

 2021年 頭頚部癌 ネダの方が多い


再発食道癌へのネダ・ドセタキセル・5FU  5-fluorouracil, docetaxel, and nedaplatin (UDON) regimen

尿酸を下げると骨髄抑制が起きにくい?

azatiopurine使用時にも尿酸に注意

プラチナ系の比較






オキサリプラチンの食道癌 
FOLFOX-RTとして国内でも承認された

しかしカルボプラチンは承認されていない。

FOLFOX-RTはCDDP+5FU+RTと効果に差は無い
前者はoxaliplatin 85 mg/mを6回(3回はRTと同時)、後者はcisplatin 75 mg/mを4回(2回がRTと同時)

オキサリプラチンをTS1併用のCCRT 130mg/m2
concurrent chemoradiotherapy (CCRT) (46 Gy, 2 Gy/d with oxaliplatin 130 mg/m(2) on days 1 and 21 and S1 30 mg/m(2) twice daily, 5 days per week during radiation therapy) 

しかし、この続報も無く「非FOLFOX以外の方法でのオキサリプラチンの食道CCRT使用」の報告は無い

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もしカルボプラチンが使えるなら

2021年 Chemoradiation with Weekly Paclitaxel and Carboplatin in Esophageal Squamous Cell Carcinoma: A Prospective Study